| ■えるふ流読書法〜2001年6月〜 私の本の読み方には3つあります。 1つはともかく必要に迫られて、気乗りしないまま読み進むもの、(白状してしまうと本の選書をする時に苦手な分野の本を読まねばならない、このHPを書くのにもそんなときがある。)内容も良く理解できないし、あまり興味もないので少しも読み進まない、ついには眠くなってしまいます。 対極的なのは好きな作家や興味のある本で夢中になってしまい、それこそ何もするのが嫌になってひたすら夜を徹して読み続けるということになってしまうものです。 もうひとつはユックリ、ポツン、ポツンと読むことです。それも始めから終わりまで読むというより、好きなところだけを読んだり、間に他の事をしてしばらくしてまた読んでみたり、同じ本の同じところを何回か読んでみたり、生物の本や植物の本などはこうやって読むことが多く、それは好きなものをゆっくり食べるときの気持ちに似ています。 ここしばらく『箱舟にのった鳥たちーある野鳥病院の物語』(キット・チャブ文・絵 黒沢優子訳・福音館書店)を毎日少しづつ読みました。カナダ生まれで、子どもの頃から自然の中で過ごすのが好きだったとのこと、看護婦になり独学で野生動物保護を手がけ、1978年「鳥類救護研究財団」つまり野鳥病院“鳥の箱舟”を開き野鳥の治療や自然復帰を手がけています。 特に大型の鳥、サギやフクロウやタカに大きな関心があるとのことで、フクロウの仲間やタカの仲間の章は大変面白く読むことができました。人間に刷り込みをされていたトラフズクのロームルス、刷り込みのためで子どもが嫌い、男性が好き、人前に出るのが大好きな話。 また、醜いビッグ・ショーというアメリカワシミミズク、ペットとして飼おうとしたのだけれどウジがたかっていて嫌われて捨てられた幼鳥オイド、そしてその鳥を育てるためにフクロウ救護研究財団からつれてこられた、やる気のない“施設育ち”の8才のオス、ゴンザレスとの人間模様でなくフクロウ模様も興味深い話でした。 私は昔、スズメを飼ってしまい野生に返すことに失敗して辛い思いをしたことがあります。我家には数匹のネコがいます。当時その中に幼い時、石を投げられ捨てられていたのを連れてきたポピンというネコがいました。 彼女は21才まで生きたのですが私しかなじまず、また、狩りの名人でした。いつも特に今頃、いくら言い聞かせても鳥の巣ごと持って来たり、生まれたばかりのヒナ(スズメが多い)を連れて来ます。殺さないで連れてきて見せに来るのです。 ある日くわえてきたスズメのヒナは毛もはえていない丸裸で、目も良く開いていませんでした。ポピンは連れて来ただけでも他のネコが虎視眈々と狙っています。野鳥は飼ってはいけない、あった場所に置いておけば親鳥が来るから、と相談した幾つかの施設の人に言われましたが、それではすぐにネコの餌食、仕方なく私が育てることにしました。 でも刷り込みで成鳥になって逃がしてやっても仲間の中に戻ることができずに、とうとう3年程篭の中で部屋に閉じ込めて飼ってしまったのです。鳥は自由でと思っていたので死んだ時は何とも複雑な気持ちになりました。 話は逸れてしまいましたがそんな様にユックリ、ポツポツとこの本は1ヶ月かかって読み終わりました。これからも時々開いて読む本になりそうです。 こんな読み方をする本、今まで何度も読んだ本にルナールの『博物誌』(辻昶訳 岩波文庫 岩波書店)やチャペックの『園芸12ヵ月』(小松太郎訳 中公文庫 中央公論社 これには兄のヨゼフの楽しい挿絵がはいっている)があります。家だけでなくどこかに出かける時に時々カバンの中に入っていることのある本です。 |