■読者のページ〜2005年2月〜
前に福音館の『こどものとも』のことを書きました。『こどものとも』の絵本は子どもにもよく読んであげます。自分が子供だった時に読んだわくわくを思い出しながら……。懐かしいなぁ、私も子供の頃よくお母さんに読んでもらったなぁ……いや、『こどものとも』は読んでもらってないなぁ、小学生の頃自分で読んだよなぁ、でも、よく、寝る前に読んでもらってたような……何を読んでもらってたんだろう……。今回は、自分の読み聞かせ体験に思いをはせてみました。
まず思い出すのは『きょうのかがくのおはなしなあに』という本です。絵本ではなくて読み聞かせ用の短いお話がたくさん入っている厚い本でした。内容は科学に関するお話で、いろんな法則なんかがお話の中でやさしく説明されている、という感じなのですが、もちろん、一つも覚えていません。母は、科学に関心を持ってもらいたい、理科とか数学が得意になってもらいたい、と望んでいたようですが……。お話はあまり面白いと思わなかったのですが、寝る前に読んでもらうのがとても楽しみだったような気がします。「この本読んで!」ではなく、なんでもいいから「本、読んで!」とせがんでいたように思います。母が私たちのために読んでくれること、私たちと一緒にいてくれることが嬉しかったのでしょうか。もちろん、“よい本”を選ぶべきなのでしょうが、なにより“読んであげること”その事が子どもにとって大切なのかなぁ、と思います。松岡享子さんが『えほんのせかい こどものせかい』の中で「本を読んであげることによって、いいものが一緒に流れる」とおっしゃってます。“流れる”という感覚、こどもの頃のあの寝る前に本を読んでもらった時に、感じたなぁ、と思います。確かに何かが流れていたのではないでしょうか。
もう一つ、読んでもらった本で思い出すのが『ふろーらのカラーブック』という絵本です。それぞれテーマカラーがある絵本10冊か12冊ぐらいのシリーズです。このシリーズはほんとに短いお話ばかりで1ページの言葉も少ない絵本なので、たぶん私も小さい頃母に読んでもらったのだと思います。こちらは『きょうのかがくの……』とちがってお話も絵も素敵で、よく覚えているし大好きでした。このシリーズはまだ実家にとってあり帰省した時あらためて作者を知り、今でも人気のある作家の作品だったことに驚きました。
『いちくん にいくん さんちゃん』という山脇百合子さんが絵を描いているもの、『おにまるのへりこぷたー』という堀内誠一さんが絵を描いているものもあったと思います。『くまとりすのおやつ』というお話は福音館で再販されているのを少し前に図書館で見つけました。
娘が1歳か2歳の頃、帰省中した時、ホコリだらけの絵本を雑巾で拭いて母が娘に読んであげていました。その時は、母の読み聞かせのおかげでほんの少し子供から解放され、それを味わうばかりでしたが、今、母は三度目の絵本を楽しんでいたのかなぁ……なんて思います。絵本は人生で三度楽しめるそうです。一度目は子供の時読んでもらって、二度目は自分の子どもに読んであげて、三度目は孫に読んであげる。
私は、今、子どもお陰で人生二度目の絵本を楽しんでいます。普段は怒ったりせかしたりばかりの私ですが、子どもに絵本を読んでいる時ぐらい、ゆったりとした気持ちでよい時間が過ごしたい、子どもがお話を楽しんで彼らに少しでも“いいものが流れ”て欲しいと思っています。
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