■読者のページ〜2004年12月〜

友人の話

イラクで日本人の人質が殺される事件がありました。自衛隊の宿営地にロケット弾が撃ち込まれました。とても恐ろしいことですが、遠い国でのできごとです。

私の友人の弟さんは自衛官です。以前、私はその友人に自衛隊について心ないことを言ったことがありました。ちょうど、自衛隊がはじめてイラクへ派兵されたころです。そのとき、その人はにこんなことを話してくれました。弟さんは、自分の体と頭を使って何ができるか、を考えて自衛官になることにしたそうです。そして、お母さんはその弟さんが休暇で実家に帰ってくる時はいつも御馳走をつくって迎えるそうです。これが最後になるかもしれないからと言って。その話をしてくれたとき、友人は涙ぐんでいました。

その話を聞いた時、私はショックを受けました。友人に私は何も言えませんでした。友人の弟は派兵されているわけではないけれど、ご家族はいつもどんな気持ちでしょう。それまでは戦争の新聞記事やニュースで見て、戦争はいやだな、と何となく思っていましたが、仕方ないのかな、とも思っていました。今は、とにかく戦争はよくない、というのが私の考えです。だからといって、戦争をなくすため何かやってるかというとそんなことはないのですが……。

で、なんでこんな話をするのか。日本の国内は平和で私たちも毎日のんきに暮らしています。でも、同じ日本に暮らす人の中に、戦争を意識しながら暮らしている人がいるということを知らせたいと思ったからです。

大林ハル