
先日、館山の海岸でいつものように貝を拾っていると長男がサメの歯の化石らしきものをゲットしました。さっそく千葉県立中央博物館でみていただくと「500〜600万年前のホホジロザメの歯」だと教えていただきました。「ホホジロザメ」はパニック映画の「ジョーズ」の人食いザメです。(若いかたはご存じないかもしれませんが)人類が誕生するのが1万年ほど前なのでそれよりはるかむかしに千葉の海を巨大なサメが泳いでいたのです。そのころの海はいったいどんな海だったのでしょうか。
ちょうど博物館の地学野外観察会「化石をさがそう」が3月19日に行われるので応募してみました。運良く抽選であたって家族で参加してきました。今回は鋸南町の海岸にある約500万年前の地層から(三浦層群千畑層)化石を観察し、採集するのが目的です。
いよいよ実際にやってみます。まず博物館の先生から説明を聞いて、ハンマーとたがねで化石を掘り出していきます。海辺の岩は一見ふつうの岩のようですが、よく見ると、貝のかけらや薄ピンクのフジツボなどが埋まっています。それらはみんな500万年以上前の化石だそうです。それらの化石をこわれないように注意深く発掘していくのですが、岩は思ったよりも硬く、貝の化石はもろく、わたしはやってみたもののちいさな破片になってしまいました。硬い岩をいくらハンマーでたたいてもうまく採集できず、わたしは磯の生き物の観察に興味がいってしまいました。館山の磯と似ているようで違うのでおもしろいのです。こんな大きなマツバガイ(貝の名)はなかなか館山では見られないな〜と思ったりして。岩には貝の卵が産みつけられていました。やっぱり春です。長男は早々と化石から貝の採集に切り替えてわずかな時間で5種類ものタカラガイを拾いました。博物館にあるようなオキナエビスの化石が簡単に見つかるはずもなく、ハンマーをたたくカンカンという音があちこちから響いてきます。
ウニのなかまのブンブクの化石、ネズミザメの歯の化石を見つけた人もいました。サメの歯を見つけた方は何回か発掘を体験されているそうです。これも経験を積まないとなかなか見つけられないようです。サメの骨は残らず、歯だけが化石となるとのことでした。500万年前のこのあたりはサンゴの化石もあり、いまよりも暖かい亜熱帯のような気候だったのだろうと考えられているそうです。ここで見つかる化石は海の生き物で植物はほとんどないとのことでした。海岸の岩にはクジラの肋骨(あばら骨)も埋まっているところもありました。化石は明らかにまわりと違った色をしていましたが、説明を受けるまでは気がつきませんでした。
これから生まれる命と過去の命が同じ海岸にあるのはとても不思議な感じがしました。太古からこうして変わることなく潮が満ちて、引いて、波がくりかえし打ち寄せてきたのだな、と思いました。わたしたちはほんの一瞬そこを風のように通り過ぎていったにすぎません。くだいた岩に少し心が痛みました。 今回の観察会では館山の小学校で同級生だったKくんも参加していてびっくりしました。数年ぶりの再会に照れていたこどもたちでした。いい化石を見つけた次男はさっそくおとうさんにマイ・ハンマーを買ってもらいました。こんどは銚子の長崎鼻でアンモナイトを見つけるとはりきっています。 |
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