|
「黄金色のおくりもの」
びわの実が町中のお店に並ぶころ、南房総の山は黄金色の新緑のベルトにおおわれます。先日家族で訪れたら、海沿いのドライブコースのフラワーラインにはマリーゴールドが植えられているところでした。今回のキーワードは「黄金色」です。何が見つかるかな……?
目のさめるような鮮やかな芽吹きは安房地方でトウジイとかトウジとか呼ばれるマテバシイのものです。この地方では古くから防風林として、また海苔の養殖のソダヒビや薪として利用されてきたそうです。もともと暖かい地方の植物なので気温が高くならないと新芽を出すことが出来ません。新芽と共につける花の穂は来年の秋にどんぐりになります。実になるのに2年かかるのですよ!2センチほどもある大きなどんぐりは食べられます。南房総には常緑樹のカシやスダジイが多く、杉はあまり植えられていません。すぐに岩盤にあたってしまい根の張る植物は育ちにくいという話を聞いたことがあります。君津市より南で見ることが出来ます。マテバシイの山を見ると安房へ来たな〜という実感が湧きます。
特産のびわは富山町から富浦町、館山城の山の南側の斜面に、冬の大西(北西の季節風)を避けるためにマテバシイの防風林で守られるようにして栽培されています。千葉県は長崎県に次いで全国で2番目の生産地です。そのほとんどがこの地区から出荷しているそうです。房州のびわは「南房総の太陽と黒潮のめぐみ」を受けているのです。
海沿いの曲がりくねった道のトンネル脇に袋をかぶったびわを見ました。この時期沿道には露天も出るのですが、果
物としてはかなり高価です。(種ばかり大きいし。最近種なしびわが開発されたようですが、まだ商品化はしていないそうです)
富浦町の「南無谷(なむや)びわ」は歴史が古く、毎年天皇陛下に献上され、特に高値で取り引きされています。道の駅「琵琶倶楽部」ではびわを使ったオリジナル製品が手に入りますよ。今年は低温と天候不順でちょっと遅れているそうです。
これはびわ貝。
|
|
これは誰でも見ることが出来るというものではありません。「運が良ければ」なのですが、南房総の海岸にはときどきイルカの骨が打ち上がることがあります。縄文時代の人々が食べていた遺跡も残っているのです。先日、汐の流れが変わったせいで、いつもは砂の中に埋もれているイルカの1頭分の骨が見つかりました。以前参加した観察会で教えていただいた場所だったのですがラッキーでした。
イルカの耳の骨を「布袋石」と呼んでいますが、これを拾ったら「宝くじに当たった」とかそんな噂もあります。ちょうど布袋さまのような形をしているつるつるの石です。黒いのは珍しいとか。残念ながら私はきれいな布袋石を拾ったことはありません。貝ばっかり見ているせいかもしれません。イルカの背骨はときどき拾えますよ。6,000年ほど前の化石だそうです。その頃のものと思われる土器も拾ったことがあります。お宝はまだ海の中に眠っているかもしれません。
イルカ一頭分の骨が埋まっているらしいポイント。
この後すぐ沖ノ島の発埋調査がありました。
|
|
|
|
初夏の砂浜を歩くとピンク色の可憐なハマヒルガオがたくさん咲いていました。強い潮風と水の少ない砂地、照りつける太陽という厳しい環境に耐えるために地を這っています。野山で見かけるハマヒルガオに比べると花は大きく、葉がつるつるとしており、葉は冬でも枯れません。今が見頃です。
フラワーラインのお花畑も田んぼや畑に姿を変えてしまいました。一年中でもっとも静かで穏やかな季節です。明るい青空に黄金色の6月の南房総。のんびりするには最高です。
館山、波佐間に咲いていたハマヒルガオ。
|
|