■ベトナム便り〜2005年3月〜
先月号は、“水の話”だったので、今月は、“電気の話”です。「船上で暮らしているのに電気なんてあるの?」と思う方がいるかもしれませんが、7割以上の水上生活者が電気を利用しています。また、4割近くがテレビを持っています。やはり水上生活者にとっても、テレビは魅力的な娯楽の一つなようです。人気のテレビ番組はというと、日本と同じように、韓国ドラマ。実は、日本よりも早く韓国ドラマが進出していて、「冬のソナタ」は3回も再放送されたとか。ホストファミリーも、友人も、水上生活者も、昼食、夕食時には、食事そっちのけでテレビドラマに夢中です。
話がずれてしまいました……。電気の話に戻します。誰もがあこがれる“電気のある生活”ですが、やっぱり気になるのは電気代。ベトナムの場合、毎月の使用量に応じて、1kwあたりの料金が決まります。つまり、使えば使うほど、1kwあたりの料金が高くなるのです。一般家庭で使う場合は、最低額の650VND/1kwで十分。しかし、水上生活者は、川岸の家から電線を引いて、電気を分けてもらうため、料金が割り増しになり、2,000VND/1kw払わなければいけないこともあります。
こうして、公的な契約をするときに、戸籍の問題が出てきます。一隻の船に一つの家族が住んでいて、一つの戸籍を持っていると考えるのが普通ですが、実際は、数隻の船に三世代十数人が住んでいるのに、一つの戸籍しかないケースが多くあります。“戸籍が増えれば世帯が増える。世帯が増えれば用意すべき定住地が増える。”この考えから、水上生活者は戸籍を分けることを制限されているのです。
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