★とてもいろいろな絵本がたくさん出ました。
内容も描き方も、そして夏の訪れに向かって自然がテーマの絵本も、まず楽しい絵本から。

チンパンジーとさかなどろぼう
タンザニアのおはなし
ジョン・キラカ作
若林ひとみ訳

岩波書店:定価1,785円
(税85円)

りょうしのチンパンジーのソクベは捕った魚を市場へ売りに行きます。途中ネコとネズミが一緒に住んでいる村を通 ります。村はお祭り。あまり楽しそうなので見物していくことにしました。ソクベの魚を狙っているものがいます……。大変特徴のあるインパクトの強い絵本。ネコとネズミが踊っている場面 などリズム感があり動物たちの表情が楽しく秀作です。

ママがおうちにかえってくる!
トメク・ボカツキ=絵
ケイト・バンクス=文
木坂涼=訳

講談社:定価1,680円
(税80円)

子どもたちが遊んでいます。6時、ママの仕事は終わり。パパはエプロンつけてゴハンの支度。“ママがおうちにかえってくる!”繰り返しのことば、ママはどんどん家に近くなってきます。
動きのある絵が嬉しい気持ちを盛り上げていきます。
うみべのステラ
メアリー=ルイーズ・ゲイ/作
江國香織/訳

光村教育図書:定価1,470円
(税70円)
おてんばの姉ステラとちょっととぼけた弟サム、このシリーズの3作目。ステラとサムは海へ出かけます。色がとてもきれいな絵本です。

ジェフィのパーティー
ジーン・ジオンぶん
マーガレット・ブロイ・グレアムえ
わたなべしげお やく

新風舎:定価1,365円
(税65円)

文・絵・訳者といつもと同じで手を出しやすい絵本です。おなじみハリーもこのお話の中にちょっと見えます。今回はパーティーの話。人ってちょっと意外だね。でもそれがおもしろいというお話です。

★はじめてでちょっと不安、迷子になって不安、そして病気になってとても不安。
それを支えてくれるのは家族であり友だち、みんな良かったね。
こうさぎジャック
しっぽはどこ?

作バーナデット・ワッツ
訳 角野栄子
講談社
:定価1,470円
(税70円)
こうさぎジャックはきれいな丸いしっぽが欲しくて探しに行ったのは良いけれど迷子になってしまいます。ワッツの絵は明るく華やかです。
はじめてのすべりだい
バレリー・ゴルバチョフ作・絵
なかがわちひろ訳

徳間書店:定価1,575円
(税75円)
ふたごのひよこ、ひよちゃんとぴよちゃん、怖くてすべり台をすべり降りることが出来ません。お友達の動物たちがみんなで応援“がんばって!!”
(最後のお母さん鳥の表情が気にかかります)

だいじょうぶ くまくま
アレックス・デ・ウォルフ=作
野坂悦子=訳

講談社:定価1,575円
(税75円)

くまくまのいちばんのともだちマーイケが入院してしまいました。くまくまは絵を描いてお見舞いに行くことにしました。ひとりでだいじょうぶ!
柔らかいタッチの水彩画です。

ヘチとかいぶつ
文=チョン・ハソプ
絵=ハン・ビヨンホ
訳=おおたけきよみ
アートン:定価1,575円
(税75円)

ヘチは天に住み、くらやみを照らし、正義を守る太陽の神です。ところで、地の底には恐ろしい怪物がいて四兄弟が一番恐ろしい。ヘチを倒してこの世の全てを自分たちのものにしようとします。
韓国の絵本です。見開きで描かれたヘチは迫力があります。
★自然の中に出かけていく。夏はそのチャンスが多い季節ですが、たくさん遊んできましょう。それがこれからのエネルギーになります。
赤いカヌーにのって
ベラ・B・ウィリアムズ作
斎藤倫子 訳
あすなろ書房:定価1,365円
(税65円)
『かあさんのいす』など家族を描き続けている作者の新作です。絵のタッチが違っていて色鉛筆を使った細かい描写 です。
初めてカヌーに乗って川下りをする家族の喜びが良く描かれています。

あまがえるりょこうしゃ
とんぼいけたんけん
松岡たつひで
福音館書店:定価1,260円
(税60円)

あまがえる、テントウムシ、ダンゴムシ、カタツムリなどみんなでトンボ池の探検に出かけます。乗り物はペットボトルで作ったボート、水の中のたくさんの生き物が出てきます。
舞台は作者のアトリエ近くの池、少し前まではこんな池が日本中に見られたものでした。

あの森へ
クレア・A=ヴォラ作
柳田邦男 訳
評論社
:定価1,365円
(税65円)

森は恐ろしいところ、ある日ぼくは勇気を出して村はずれの森へ出かけていった。
ぼくに教えてくれたもの、繰り広げられるドラマ、やさしくささやき合う世界、それが森でした。(大人のための絵本です)
おじいちゃんと森へ
原作:ダグラス・ウッド
絵:P・J ・リンチ
訳:加藤則芳
エッセイ:C・W・ニコル
平凡社:定価1,890円
(税90円)
自然の祈り、草も木も鳥も、生きるもの全ての祈り。ぼくはおじいちゃんから全てを教わりました。
それは生きている、そこにあるということです。
★読みものもさまざまなものが出ました。その中で一番読んで欲しい本、ルビはふってあるのですが一般 書で出たので子どもたちの目に触れるチャンスが少ないのが残念です。

私たちはいま、
イラクにいます

文 シャーロット・アルデブロン
写真 森住卓
講談社
:定価1,260円
(税60円)

文を書いたのは1990年生まれのアメリカ、メーン州に住む少女。2003年2月地元の教会で行われた平和集会でスピーチされた“What About the Iraqi Children”が原文です。イラクの子どもたちは生きているのがとても大変なのにどうしてこんなに輝いた目をしているのでしょうか?
“私たち何か悪いことをしたでしょうか?”答えることの出来ない大人の自分自身が恥ずかしい。
 
イップとヤネケ
アニー・M・G・シュミット作
フィープ・ヴェステンドルプ絵
西村由美 訳
岩波書店:定価1,890円
(税90円)
お隣同士になったイップとヤネケのお話は一口話のようにとても短いのですが、昔々の幼かった頃のことを思い出します。影絵で描かれているさし絵も良くこのお話に合っています。冒険のお話ではありませんが、幼い子どもの日常をゆっくりと楽しく描いています。オランダの本です。
7才ぐらいから。
ココの森のおはなし
文 とき ありえ
絵 高山 ケンタ
パロル舎:定価1,260円
(税60円)
森の生き物たちは“ココの森”というところに住んでいます。さあ、みんなでクロッカス、カエル、キノコ、そして不思議なパタトンじいさんの話を聞きましょう。カラーの絵もたくさん入っています。
10才ぐらいから。
★一気にY・A向きの本の紹介です。
アグリーガール
ジョイス・キャロル・オーツ
神戸万知 訳

理論社:定価1,575円
(税75円)
マットのところへ突然警察官がやってきて学校を爆破予告した犯人として調べたいという。教師も避けている中、アグリーガールと自ら思っているアーシュだけがマットの無実を信じるという。メールを使っての二人の話が交互に書かれているので、構成が複雑になっている分おもしろい。犯人探しというよりも二人とそれを取り巻く大人たちの心理が細やかに描写 されていて、国の状況は違っていても十分魅力的な物語になりました。

チョコレート・
アンダーグラウンド

アレックス・シアラー著
金原瑞人 訳

求龍堂:定価1,260円
(税60円)

舞台はイギリス、選挙によって選ばれた健全健康党はチョコレートを禁止しました。ハントリーとスマッジャーは戦いを挑みます。“チョコレートを禁止する”なんて冗談!といって笑っているあなた。笑ってはいられないのです。忍び寄ってくる恐怖政治をしっかりみきわめないと。

 
青いクラゲを追いかけて
盛口満
講談社:定価1,470円
(税70円)
青いクラゲ、カツオノカンムリというクラゲを知っていますか?作者2冊目の海の生き物の物語。千葉出身で現在沖縄在住。

和菓子のほん
たくさんのふしぎ 6月号
中山圭子 文
阿部真由美 絵

福音館書店:定価700円
(税33円)
甘いものが好きでない人も、思わず見とれてしまうと思います。日本のお菓子の美しさが満喫できます。
★またまたお待たせいたしました。サトクリフの新刊『夜明けの風』!!
夜明けの風
ローズマリー・サトクリフ
灰島かり 訳
ほるぷ出版:定価1,890円
(税90円)
遅れていたのが刊行されました。訳は灰島かりさん。『ともしびをかかげて』の続編にあたり、ローマン・ブリテンの終焉を描いています。今月の読み物のオススメです。今年の夏は『ゲド戦記』とサトクリフの作品を再読してまとめたいと思っています。

掲載写真の無断転載は固くお断りいたします
本の値段は変更になる場合があります