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★絵の中にちょっぴりユーモアがあって
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ゆうかんなヒツジかい
デビ・グリオリさく
山口文生やく
評論社:本体1300円
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ゆうかんなヒツジかい、それはパパの手助けをする牧羊犬ベス。嵐の日、ベスは夜になっても帰ってきません。
そのベスと、家でベスを心配して眠れないサムの様子が、ページをめくると同時進行で描かれています。
おさえた雪景色にベスの黒、サムの帽子と服の赤が鮮やかできれいです。 |
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パパが宇宙を
みせてくれた
ウルフ・スタルク作
エヴァ・エリクソン絵
ひしきあきらこ訳
BL出版:本体1200円
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ある夕方、パパは突然ぼくに言った。“いまから宇宙をみせにつれていってあげよう”そして、2人で出かけた……宇宙をみに。
スタルクの作品にはどれも少年を中心にした父親や祖父とのつながりと心理が良く描かれています。
パパの気負い立った心は少年には伝わらなかった?
ぼくは言います。“ぼく、今夜のこと、一生、わすれないよ”
表情豊かなエリクソンの絵が良く表現されています。 |
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★昔話絵本の楽しみ
3冊とも、昔話を絵本にしたものです。本来、昔話は耳から聴くものでした。けれどお話に良くあった絵が描かれていることによって、遙か昔の、それも知らない土地のお話の中に主人公になった様に入っていくことが出来ます。
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アンナと冬のすみれ
ネッティ・ローウェンスタイン再話
エリザベス・ハーバー絵
中川千尋訳
徳間書店:本体1500円
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『12月のおくりもの』や『森は生きている』で知られているロシアのお話、12の月は精として描かれています。 |
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かしこいカメのおはなし
フランチェスカ・マーティンさく
福本友美子やく
ポプラ社:本体1300円
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アフリカの昔話、熱帯の自然、その中に暮らしているたくさんの動物がとてもリアルに、細かい情景が描かれています。
ゾウとカバのつな引きの場合はユーモラス。 |
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パヨカカムイ
〜ユカラで村をすくった
アイヌのはなし〜
かやのしげる 文
いしくらきんじ 絵
小峰書店:本体1400円
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ユカラというのはアイヌに語り伝えられた物語のことです。
お話とあなどるなかれ。お話が村をすくったのです。
びんぼう神ってこんななの! |
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★ナンセンス童話は楽しい
こういうのダメと思っている人も子どもと一緒に読んでみると……ほんとにおもしろい。(1人で読んでいてもあまりおもしろくない?)
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ソラマメばあさんを
おいかけろ
たかどのほうこ作
文化出版局:本体1400円
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タンタが学校から観察するようにいわれ、お皿にのせておいたソラマメ、いつの間にかなくなってしまった。そのソラマメがなんとおばあさんに化けてデパートで買い物。つかまえて栽培皿に戻さなくてはなりません。
タンタはお姉さんのカオルと後をつけて行きますが、ソラマメばあさんの足の早いこと、やっと追いついたのは野菜人間?だらけのやさしい町でした。
ユーモラスな絵もたくさん入っていて、コミカルなお話になっています。2年生ぐらいから。
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ぼくのぼうけん
なかのひろたか さく
福音館書店:本体1100円
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“おとうさん ぼく ぼうけんにいくよ”
“どこへ”
1ページの上段にぼく、下段におとうさん、2人の会話でお話が進んでいきます。もちろん絵の中に次の冒険がかくれていたりします。
ところで「おきあがりこぼし」遊んだことありますか?
5才ぐらいから。 |
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★ファンタジーは楽しい
ここの世界とむこうの世界を自由に行き来できる物語。
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やまんば山のモッコたち
富安陽子 作
降矢奈々 画
福音館書店:本体1500円
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モッコたちがいる霜里、その中の山姥山の奥に山姥と娘のまゆが暮らしています。まゆと友達になった啓太も一緒に活躍する元気いっぱいのお話が8編入っています。
この本が最初に出版されたのは1986年、書き始めたのが20年前。作者も画家も共に母親になって、もしかしたらこの山姥のように元気に大らかに、けれどちょっぴり厳しく子育てをしているのではないでしょうか。
山姥山は豊かな光と水と緑と自然の恵みに溢れています。ヤマモモの蜜煮やお酒おいしそう。いつか食べに行きましょうか。 |
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マルーシャ、またね
イリーナ・トクマコーワ 作
島原落穂 訳
岩崎書店:本体1400円
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パパはアフリカに有用鉱物の研究に出かけていて留守。ママはモスクワで古代ペルーの文化を研究しています。ワーリャは喘息なので1人でお留守番。でも本当はお誕生日のプレゼントになるはずのぬ
いぐるみのくまのマルーシャがやって来て、悪者ズリーンが魔法の三重結びで結んでしまった川をほどきに一緒に行って欲しいと頼みます。
仲間はマルーシャの他に永遠のろうそくの守り手アセイ、5分前だけ特別
の力を出すポケット魔法使い、でも誰も川をほどく呪文はどこに隠されているのか知りません。
ロシアのファンタジーらしく、言葉遊びや詩がたくさん出てきます。4年生ぐらいから。 |
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ネシャン・サーガ
ヨナタンと伝説の杖
ラルフ・イーザウ作
酒寄進一訳
あすなろ書房:本体2400円
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ジョナサンは熱病のために、今は車イスで生活しています。両親は既に亡く、祖父ジェイボック卿に物心共に支えられています。重病になった時、ジョナサンの夢の中にある少年が現れる。その少年ヨナタンはネシャン北域の森で杖を発見しますが、その杖は昔、偉大な神イェーヴォーの息子メレヒ=アレスによって創られたネシャ(涙の地)を解き放つ伝説の杖ハシェベトでした。ジョナサンは夢の中でヨナタンが英知の庭のゴエルに杖を渡す運び手に選ばれたことを知ります。そしてヨナタンは旅立ちます。
物語は2人の少年の夢と現実を交錯させて進み、読者も加わり3重の構造になっていて、ファンタジーとしての厚みを作っています。イギリスのファンタジーと違って、あまりユーモア的なところがなく、少々重く感じられますが、かといって『ハリーポッター』の様な映像に流れ出る様なことがなく構成されています。
厚い本ですがファンタジーの好きな子どもなら4年生ぐらいからでも楽しむことが出来ます。 |
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★いま、自分がここにいること
いつの時代も人々の営みはその時々の中に続いてきました。ゆっくりと、時には激しく。私は一体何をしようとしているのでしょうか。
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マーガレットとメイゾン
ジャクリーン・ウッドソン作
さくまゆみこ訳
沢田としき絵
ポプラ社:本体1300円
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ニューヨーク。マンハッタン近くのマディソン通
りに住むマーガレットとメイゾンの友情物語。
とはいえ、この少女達をとりまく親、友達、住人達、どの人もアメリカではごく普通
の人達かも知れませんが、著者はアメリカの影の部分と言われている黒人や有色人種、先住民、貧しい白人やゲイの人達を登場させています。
その中で精一杯、自分らしくありたいと願う2人の少女の物語は、彼女達の自立の物語であり、脈々と流れているアメリカの明るさの物語とも言えるのです。
中学生ぐらいから。 |
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テディベアの夜に
ヴィヴィアン・アルコック作
久米穣 訳
金の星社:本体1400円
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わたしケイトは両親と3人で何不自由なく暮らしているのですが、昔、乳母車からさらわれてしまったという姉がいたことを知ります。その時から母親は神経が弱くなり、私もまた、両親が本当に愛しているのは私でなく、エマなんだと思う様になってしまいます。
11才の8月1日(エマがいなくなった日)そのエマが突然現れます。ロージーと呼ばれて育った少女は1通
の手紙を持っていました。ロージーは本当にエマ?
その証明を探すうちにケイトは知るのでした。自分は誰でもなく自分自身でありたい、それは自分が他の人を認める事によって、自分は誰でもなく自分なのだと理解する事が出来たのでした。
中学生ぐらいから。 |
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ケルトの白馬
ローズマリー・サトクリフ作
灰島かり訳
ほるぷ出版:本体1400円
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オックスフォードから30k離れたアフィントン村の白馬の地上絵、これにはこんな物語があります。もちろんこの物語はサトクリフが紡ぎ出したものにほかならないのですが。
イケニ族の族長の息子の1人に生まれたルブリン(他の兄妹と違って、彼だけは被征服者の血を引いている)には心に感じた感動を絵で表現する能力が生まれながらにありました。新しい族長が誕生しようとする祭りの夜、テトレバーテス族の侵略に遭い、亡ぼされてしまいます。ルブリンは生き残った僅かな仲間を解放するという条件で、砦に消える事のない太陽馬を描くことになります。
白馬の地上絵は完成し、仲間達は解放されますが、ルブリンはたった1人残り、天と地の溶けあった場所に横たわるのでした。
サトクリフらしい骨太の、それでいて孤独に満ちた清冽な物語です。装丁も美しく秀作。
中学生ぐらいから。 |