■会留府のこと〜2005年2月〜

とても寒い日が続きます。あっという間に1月が過ぎ、ひと頃暖かかったのにここにきて寒さが厳しく、あちこちから大雪のたよりです。雪国で育った私は、2月はまだまだ寒く、もっとも冬らしい月だったように思います。2月に降る雪は要注意です。3月になると地面 も少しづつ暖まってくるので、大雪になってもそんなに心配はないのですが、2月の雪は積もったまま解けず、春の農作業に影響をおよぼします。昔は雪にはただ、ただ耐えるしかなく自然の恐怖に潰されないように屋根の雪下ろしをし、道を確保して、まさに冬ごもり、こもった生活を強いられたものでした。病人がでたら悲惨です。

部屋の中のコタツによく潜り込んで本を読みました。(時々猫がフラフラと出てきました)学校に行くのが嫌になると、チョット体温計をコタツにいれて熱を上げ、ニセ病人になり家にいたものでした。そして、また本を読む、それでも、別 に不登校と叱られるわけでもなく、勉強が遅れるとワイワイいわれるわけでもなく、ころ合いを見てなんとなく学校へ、本は学校の図書館から借りてきたり(よく本が揃って入っていました。いまの学校図書館より?)貸本屋から借りたり、父の蔵書を読んだり、さすがに中学3年は高校の受験があるので勉強もしたけれど、塾に行く中学生など一人もいなかったのんびりとした時代でした。

私は12月後半からあまり店には出られなかったので、直接お客様と話す事が出来なかったのですが、今年のクリスマス、冬休みは絵本より読み物の方が求められました。これは子どもの読書力が落ちたといわれて、親たちが危機感を持ったということのように思われます。というのは、学校で行われている朝読(朝の読書、朝の15分から20分位、クラスで本を読むこと)のことについて訊ねられることが多いからです。

本を読ませたい!から、朝読に持たせる本は?までよく聞かれます。持って行くから厚い本はだめ、文庫化されていて内容のしっかりした本、これは朝読をしている小学 生にもいわれます。ある人に“先生に見られても良い本は?”などと訊ねられてびっくりしたことがあります。

もう一つ子どもでなくボランティアで子どもたちへの読み聞かせで学校に行く人からの相談を受ける事も多くなりました。気になるのは、その時のクラスの様子を訊ねると残念ながらほとんどが先生の参加がないことです。先生は会議とか……とのことのようです。

本を読むことは良いことだと私は思っています。でも、読まないのは「悪いこと!」「読まない子は困った子!」にならないように願います。コタツに潜り込んでゆっくりと本を読む、ドキドキと心おどらせて知らない世界にあこがれる、外は雪が降り積もっていますが、決して恐ろしくも辛くもなかった、おとなが守ってくれて3月になればきっと春が来ることを信じていたからだと思います。

今年の冬は私にとっては辛く哀しい冬になってしまいましたが、そんな中でやっぱり本を読み続けています。本を読むことがこの袋小路のような気持ちを少しづつ落着かせてくれることを信じているからです。学校をはじめとして、おとなたちは子どもたちに落着いた日々を迎えることができるような読書環境、学習環境、生活環境を作ってほしいものです。子どもたちに信じてもらえるようなおとなになりたいものです。